●ISOとは
国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)
国際貿易の促進を目的として1947年設立された非政府間の機構。各国から代表的標準化基幹機関のみ加盟することができ、わが国からは日本工業標準調査会(JISC)が1952年に加盟している。ISOには、現在120カ国以上が加盟。

●ISO9000シリーズとISO14000シリーズ
ISO9000シリーズは、ISOが1987年に決めた品質管理・品質保証に関する規格。システムそのものを第三者が審査し、システムが 適切に機能していることを制度的に保証し評価する。規格の使い方を定めた9000番から、一定の品質を保つための管理システムの作り方を定めた9004番までの 5つから構成される。
ISO 14000シリーズは環境管理・監査に関する規格。環境マネジメントシステムに関する2規格(ISO 14001、14004)、環境監査に関する3規格(ISO 1 4011〜14013)が既に発行している。その他環境ラベル、ライフサイクルアセスメント(LCA)などに関する規格についても今後発行される予定。


早い話が、各国で各国の「標準」があったのでは、国際間取引では都合が悪いため、国際規格を定めましょうというもの。

 例えば、銀行振込を考えてみましょう。「1548976,5005000」というデータがあるとします。A国では「口座番号,振込金額」が標準。ところがB国では「振込金額,口座番号」が標準としたらどうでしょうか。A国の銀行は「口座番号1548976に5005000円振り込め」というつもりでも、データを受け取ったB国の銀行は「口座番号5005000に1548976円振り込め」と解釈します。これでは困ると言うことで、金融機関では早くから世界標準規格を定めました。

 例えば、日本でゴミ減量とリサイクル促進のため製品の再資源化のために一定条件の線引きを定めたとします。国内メーカーには遵守させられても、リサイクルコストが加算されて高くなった国産品の代わりに、外国産の「リサイクルなんぞ知ったことか」というメーカー品が野放しになってしまえば、意味がありません。かといって、「国内基準を守らなければ輸入はまかりならん。」ということになると、輸入業者は迂闊に仕入れができなくなりますし、海外から仕入れた製品はいちいち国の審査を経なければ扱えなくなります。反対に、日本のメーカーも海外で同じ目に合うことになります。

 工業規格にしても耐久性や安全性など各国でばらばらでは、A国の基準で生産した製品をB国で販売するためには、B国の規格に適合するかどうかをB国で審査することになります。これでは審査期間も長期化し、企業のコストも増加します。そこで、A国で審査を受けた製品はB国でも認められるのが理想的です。そのために規格を統一しようというのがISO規格です。
 このため、ISOは「製品のパスポート」とも呼ばれ、国際競争を勝ち抜く、というよりは、ISOを取得していない企業は国際競争の場に立つことすらできないと言われるまでになっています。

ただ規格を定めただけでは、実効性がありません。そのため、ISO取得を目指す企業は実行プランを作成し、ISO認定機構に申請し、資格審査を受けることになります。取得後も定期的にチェックを受けることになります。
●ISO9000シリーズ 1.企業の品質についての方針を定める。 2.品質にかかわる各人の責任と権限を明確にする。 3.品質を実現するための品質システムを品質マニュアルの形に文書化する。 4.現場が間違いなく品質マニュアルどおりに実行する。 5.品質マニュアル通りであることを記録することにより証明する。 6.顧客の要求する品質を確保していることをいつでも開示できるようにする。
ISO9000-1  品質管理の考え方、およびISO9001からISO9004-1等の規格をどのように使い分けるかを解説したもの。
      以下のISO9001〜ISO9003は、購入者の立場から供給者に要求する品質システムのモデルを定めたものです。 
ISO9001    生産者が設計・開発、製造、据え付け、および付帯サービスまでのすべての業務を実施している場合に適用
           する規格で、もっとも完全なモデルです。 
ISO9002    設計がすでに確立している場合、または購入者あるいは外部から与えられている場合で、生産者が製造、据
           え付け、付帯サービスを実施しているときに適用する規格です。 
ISO9003    設計、製造、その他の使用方法が長時間にわたって確立していて、品質保証要求事項が最終検査、最終試験
           で十分とされる場合に適用する規格です。 
ISO9004-1  供給者のための規格。品質管理活動の一般通則で、生産者が品質管理を行うときに何をしなければならない
           かという指針を示すものです。供給者の行うべき品質管理活動の手引きであって、強制力はありません。


●ISO 14001とは
環境マネジメントシステム(EMS:Environmental Management System)について規定したISO14001シリーズの核ともいえる規格。環境パフォーマンスの改善 を継続的に進めていく仕組みを構築するために要求される規格で、1996年9月1日付けで国際規格として発効した。
また同年10月20日付けで日本工業規格(JI S)のJISQ14001としても発効している。
具体的には、経営トップが企業の方針(環境方針)を決定し、各部署においてそれに基づく計画(Plan)を立て、そして実行し(Do)、計画に照らし合わせて点検及 び是正し(Check)、うまくいかなかった場合には再度方針や計画を見直す(Act)というシステムを、環境という観点で実施する(PDCAリサイクル)。

1.環境マネジメントシステムの実施、維持、改善 
2.環境マネジメントシステムを実施した結果が環境方針に適合していることの確認 
3.その適合していることを外部へ提示
4.第三者機関による環境マネジメントシステムの審査登録 
5.ISO14001への適合性を自己診断・公表

※マネジメントシステム
環境方針の決定、環境影響と環境側面の評価、目的・目標の決定、環境管理プログラムの作成 
環境マネジメントシステム文書の作成 
運用
システムのチェック 
是正処置、経営層による見直し